斬鉄剣は存在するのか!『また、つまらぬものを斬ってしまった…』
これも石川五エ門お得意の台詞です。
第三話「淑女とサムライ」ではアストリア国王の護衛の服から発射された弾丸、ライフル、果ては列車の連結器まで、とにかくなんでも斬ってしまいます。
確かに荒唐無稽の部分はありますが、斬鉄剣そのものは日本刀に存在している、というより、粗悪な日本刀でない限り細い鉄筋程度であれば、剣の達人に取って斬ることはさして難しいことではない、と言われています。
とくに炭素量の多い斬鉄剣でなくても仕上がった刀の試し切りとして鉄製の兜を斬る「兜割」が行われていましたし、また上杉謙信が所持していた鎌倉一文字助真作の大脇差は敵方の鉄砲を切ったことから「鉄砲切助真(てっぽうぎりすけざね)」と呼ばれました。
また現代の居合道第一人者の町井勲さんは、TVの企画でしめじの頭の部分だけ、あるいはサヤエンドウの薄切りなどを居合で披露、さらに飛んでくるエアガンのBB弾(直径6mm)を居合で真っ二つにしたことがあります。
ミリ単位で切り刻むことができるのであれば、肌を傷つけずに峰不二子ちゃんの洋服を斬ることも可能しょう。
石川五エ門の斬鉄剣、まったくの荒唐無稽ではないのです。