日本の政治家も激動の歴史のなかで名言を残しています。
ここで取り上げるのは善悪、好き嫌いはともかく圧倒的な存在感を示した田中角栄氏。
「辻説法も、毎日3ヶ月も続ければそのうち立ち止まって聞いてくれる人も出てくる。そうしたら、みなと握手して名刺を渡しなさい。流した汗と振り絞った知恵の分だけ結果が出る。選挙の僥倖はない」
第64・65代内閣総理大臣を務めた田中角栄氏の遊説は有名ですね。
真っ白なワイシャツと長靴を何枚も何足も用意しておき、長靴姿で汚れを気にせず田んぼの中まで入り、有権者の手を握って熱い挨拶、そして着替えてまた同じことの繰り返し。
確かに有権者はちょっとした感動、サプライズがあります。
挨拶だけだったら有権者はなびきませんが、徹底した選挙区への社会基盤整備を行い、当時、60戸しかない集落のために10億円の建設費用をかけて塩谷トンネルを作ったこともよく知られている話。
日中国交正常化、第一次オイルショック対応、社会基盤の整備など、賛否両論はあるものの、田中角栄氏の残した業績は日本の中に深く刻まれています。
高等小学校を卒業後、紆余曲折して総理大臣まで上り詰めた人だけに、その言葉と行動には高い説得力があります。
また人としても魅力あふれる人物で、それを象徴するような言葉がこれ。
「俺の悪口を書いている者も日本国民の1人だ。それで暮らしていけるなら、それも結構じゃないか。日本は平和な国だよ」
懐、深いです。