「お金は天から降ってこない。地上で稼ぎ出さねばならない」
世界を変えたのは男ばかりではありません。
女性だって世界を変えているのです。
この言葉は1979年から1990年までの間、イギリスで初となる女性首相となったマーガレット・サッチャー女史によるものです。
サッチャー女史が首相になる以前、70年代のイギリスはインフレ率24%を超え、76年には国際通貨基金の救済を仰ぐほど経済が低迷していました。
そんな時代背景があったからこそ、サッチャー女史が首相の座につくことができた、とも言えますが、サッチャー女史は政府が市場への介入を抑制する政策を実施、新自由主義という経済の思想を取り入れてイギリスの経済を立て直します。
所得税や法人税の引き下げ、労働組合の影響力の低減、消費税増税などの政策は失業者を大幅に増やし、富裕層優遇政策とも言われましたが財政赤字を克服したのは事実。
当時のイギリス議会男性にできなかったことを独断的に行ったことは評価が二分されましたが、その後、アメリカやニュージーランドが新自由主義を導入、また日本も国鉄分割民営化が実施されるなど、サッチャー女史の政策を模したケースは各国で見られます。
国民的人気のあった政治家ではありませんが、サッチャー女史はそのことも十分に承知していたらしく、こんな言葉も残しています。
「リーダーは好かれなくてもよい。しかし、尊敬されなくてはならない」