アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)が選出する名セリフ・ベスト100で第6位にランクされる「Go, ahead. Make my day.」を生み出した「ダーティ・ハリー4」には、もうひとつの日本語では訳しにくい名セリフがあります。
それが、「Swell」という言葉。
同僚からブルドッグを贈られては「Swell…」と嘆き、サンフランシスコからサン・ポーロへ出張を命じられても「Swell…」と呆れ顔で言っています。
Swellは直訳というか、単語そのものの意味は膨れるとか腫れる、という状態を表す言葉ですが、スラングになると素晴らしい、という意味になるそうです。
同じような意味のgreatとかwonderfulの代わりに使われることもあり、That’s swell!というような使い方をするらしいです。
らしい、というのは、じつはswell、30~40年代に流行ったスラングで、当時は純粋に素晴らしい、の意味で使われていましたが、80~90年代は「ダーティ・ハリー」を見ても分かるように否定的な意味で使われています。
まあ、日本でも最悪の状況の時に最悪とは言わず「最高…」と投げ捨てるように言うので、それと同じ感覚でしょう。
でも最悪の状態で上司に「最高…」なんてそっぽ向きながら言ったら、上司は明らかに皮肉と分かってしまうので、そんな時にはこの名セリフを使ってください。
ニコニコ笑いながら「Swell…」と言えば、きっと上司も微笑んでくれるはずです。