『カウボーイビパップ』の監督、渡辺信一郎は、「それまでやりたくてもやれなかったことを全部ぶちこんで作った」というほど、それまでのアニメの規格に当てはまらない大人の作品で、これを実写の映画で作ったら(しかも日本人の俳優だったら)さぞ滑りまくっていたことが予想され、その意味では本当の大人のアニメといえるでしょう。
もちろん、本当の大人の中には『商売優先』と考える人も多くいて、そういう人には真に目の上のタンコブ的存在のため、さっさと終わらせた方がいい、という結論が頭に浮かびます。
かくして、『カウボーイビパップ』は全26話を間引きして放映したのですが、最終話はなんとスポンサーに対する皮肉でまとめた内容を作ってしまうという前代未聞の事態が発生しました。
登場人物の独白という形で締めくくるのですが、たとえば相棒のジェットの独白はこんな具合。
「俺が警官をやめて賞金稼ぎになるなんざ、誰が考えただろう。古い仲間は皆、驚いている。まったく期待を裏切ってくれるってな。だが、それでいい。誰も思いつかない事をやりてえじゃねえか。見たことのないこと、聞いたことのない話。仲間たちはそれを楽しんでいるのさ」
主人公のスパイクには山寺宏一、相棒のジェットは石塚運昇、ヒロインのフェイは林原めぐみという豪華声優陣を揃えているだけに、この名作、食わず嫌いの人はぜひ、見てください。
こんな会話ができる大人になりたい!と思うはず。
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