「…肉の入ってねえ青椒肉絲は青椒肉絲とは言わねえんじゃないか?」
「…金が無い時は言うんだよ」
全編、こんな洒落た名セリフが登場するのは『機動戦士ガンダム』の製作会社、サンライズによる『カウボーイビバップ』です。
これまでの超メジャー、エポックメイキングからいきなり超マイナー作品に飛んだのは、あくまでもサンライズ続きってことでご容赦を。
一応、スポンサーであるバンダイの顔を立てて、プラモデルになりやすい宇宙船を登場させているSFもので、近未来、火星を舞台にした賞金稼ぎの物語に思われますが。
ジャズを主体にしてさまざまな音楽ジャンルをサブモチーフにし、主人公のジェットを始め、出演者のほとんどが大人であるため、放映前から『渋すぎる』と不評を買い、実際、放映した際でも視聴率がほとんど取れなかったことから全26部を短縮されたという経緯を持つアニメです。
エポック的な要素を持っているアニメでは放映当時、人気がなくても再放送で着火するという現象はよくありますが、『カウボーイビバップ』に関しては劇場公開版の」カウボーイビバップ~天国の扉』上映後もさして話題にならない、という主人公たちの不運がそのまま乗り移ったかのように日陰の道を歩いている作品といえるでしょう。
それでも、ここで取り上げたのはそれなりに理由があるから、ですね。