『ドラえもん』の非公式最終回、本当にドラえもんが好きなんだな、と伝わるくらい熱意のある作品に仕上がっています。
前項で取り上げたしずかちゃんの名言も非公式最終回から取り上げたのですが、じつはこれ、きちんと本編をリスペクトしているからの名言なんですね。
そのリスペクトされている作品が単行本25巻に収蔵されている『のび太の結婚前夜』。
エリートの出木杉君としずかちゃんの仲に嫉妬するのび太、しずかちゃんとの仲が気になってタイムマシンを使い、しずかちゃんの結婚式を見に行こうとするのですが、間違って結婚前夜に着いてしまいます。
その夜、しずかちゃんはのび太との結婚に対するマリッジブルー、パパへの愛から突然、結婚しないでパパのそばにいる!と宣言するのですが、それをパパが優しく諭します。
「のび太くんを選んだきみの判断は正しかったと思うよ。あの青年は人のしあわせを願い、人の不幸を悲しむことができる人だ…。それがいちばん人間にとって大事なことだからね。彼なら間違いなくきみを幸せにしてくれると僕は信じているよ」
パパ、間違ってるそれ!とツッコミを入れたくなりますが、このパパの名言があったからこそ、非公認最終回でしずかちゃんの名言が生まれたとも言えます。
のび太!成長しろよ!と頭のひとつも叩きたくなるほど、しずかちゃんとパパには泣かされますね。