日本のコミックとアニメが世界を席巻しているのはご存じの通り。
1960~1970年代辺りまではサブカルチャー扱いされていましたが、『鉄腕アトム』の日本最初のアニメ化が成功して以来、サブカルであろうと商業ベースになると踏んだ社会的潮流が『宇宙戦艦ヤマト』のアニメ劇場初公開辺りから。
もちろん、それ以前にもコミックのアニメ化はあったけれど、あくまでシリアスベースのコミックが、という視点ですね。
コミックとアニメの連動性を盛んに行い、その結果、今や世界中の映像文化の大きな担い手となっています。
1955年、「日本の子供を守る会」とか「母の会連合会」とか「PTA」が『鉄腕アトム』を悪書に認定、「悪書追放運動」の一環として焚書したことを振り返ると隔世の感があります。
焚書なんて歴史を見れば文化の否定、つまり野蛮人とか権力者しかできない行為であることを考えれば、1955年当時の日本の教育に関わっていた人達の中には、いかにこれらの類が多かったか、分かるというものですね。
もっとも、当時としては『鉄腕アトム』が焚書にされるのも、ある意味、仕方のないことだったのかもしれません。
なにしろこの物語、けっして子供が読んですべてを理解できるような内容ではなかったのですから。
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