イソップ物語でもリーマスじいやの話でもカメに負けてしまうウサギですが、数学的にもカメに負けてしまうことを立証したのが古代ギリシャ人のゼノンです。
ゼノンの数学的立証は、ウサギが時速100km、カメが時速50kmという前提で計算が行われます。
この数値であればウサギは確実にカメに勝てるので、ウサギはゴール前で寝るのではなく、スタートの段階で寝てしまいます。
その寝ている段階でカメはすでにウサギを1km引き離してしまいました。
ウサギは起きると時速100kmでカメのいる1km先に到達します。
しかしウサギが1kmの地点に到達している時、カメはさらに500m先に進んでいました。
ウサギが頑張って500mの地点に到達すると今度はカメが250m先に、250mの地点に到達するとカメは125m先に…。
この計算方法では、ウサギは常にカメが進む半分の距離しか進むことができないので、永遠に追いつくことが不可能となります。
これが「ゼノンのパラドックス」ですね。
ウサギがカメを追い越すためにはカメの通過したところを必ず通らねばならない、という隠された前提があるので追い越すことができないわけで、実際の計算ならばウサギのスピードかあればカメを簡単に追い越すことが可能です。
これも油断大敵の寓話として捉えることができて面白いですね。
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