アリとキリギリスに見るお手本的寓話!大人が読む寓話の教訓

寓話、とは結末に教訓的な暗喩を残している単純な物語の総称です。

暗喩の部分が寓意ですね。

難しく捉えるよりも代表的な例を上げた方がわかりやすいでしょう。

まずは誰でも知っている「イソップ物語」の「アリとキリギリス」。

夏の間、キリギリスはバイオリンを弾いて歌って過ごしますが、アリは食料がなくなる冬に備えてせっせと働き、食料を溜め込みます。

やがて冬が来るとキリギリスは食べる物がなくなり、寒さと飢えでアリに物乞いをしますが、アリは「夏に歌っていたんだから冬は踊っていたらどうだい?」と冷たく言い放ち、食物を分けることなくキリギリスは死んでいってしまうというお話。

このままだとアリンコがとっても嫌な奴なので、古い人も同じように思ったらしく改変した物語がずいぶんあります。

「私たちは夏、遊び呆けていた貴方に笑われたアリです、貴方は遊んでいたからこうなったんですよ」と、いかにも教訓的なことを言って食べ物を分け与えるという物語も(これはこれで優越感を見せる嫌なアリンコですが)ポピュラーな存在ですね。

さらに寓話の宝庫、ウォルト・ディズニーがこの物語を短編映画にすると、最後はアリが食べ物を分け、キリギリスがバイオリンを演奏するという、ディズニーの大好きな民主主義とフランクリン・ルーズベルトの政策支援が丸見えになっている結末となります。

まあ、この結末がいちばん落ち着くところなんですけれど、現実的に。

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