「ノー」といえることは、成功者の条件である

「ノー」といえない人間は、成功者にはなりがたいものである。自分にとって不利であったり、好まないタイプの人間に対して、その近づいてくるのを阻止し得ない、つまり気の弱い人間は、とかく優柔不断になりやすく、果断を必要とする成功への道からは、はずれがちとなる。

しかしながら、その「ノー」のいい方がカドのあるいい方であり、いたずらに相手の感情を傷つけてしまうのも、これまた、ツキをおのれから遠ざけるやり方でもあるのだ。

ではどのようにして、円満に、それらの人から離れるのか?まず、自分にとって不利な人間について考えてみよう。

それは、打算的な面が強すぎるタイプである。一寸知りあったばかりなのに、いやに親しげにふるまい、しきりとこちらへ接触をはかってくるのは、こちらのコネや能力を無償あるいは不当に安値で利用してやろうという手合いである。そして、その上に、その人間は自分からの利益は相手に与えないようにしているか、あるいは、それだけの力がないことが殆んどである。

このような相手に対しては「自分の能力がまず取るに足らないものである」ことを強調し、次に「非常に忙しい」かまたは「自分はとても怠け者である」かを言訳として、やんわりと身を引くことである。

こういうたぐいの人間は、通常、かなり計算高いものであるから、そこに利益がないと見きわめがつけば、さっさと去って行くものである。そして、ここが特に大切であるが、自分が相手に何かしてやれそうな期待を抱かせないよう、自分の言動に気をつけることだ。

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