「格好が悪い」とか「体裁が良くない」とかいって、自分のやっている仕事を恥ずる者に幸運の女神は微笑まないものである。「みじめなことはしたくない」という気持ちがある者は、まず、人の上に立つことの出来ない素質を持った者だといってさしつかえない。「私にはプライドがある」「面子というものがある」という人間は、逆に自分自身についての自尊心がないのである。
なぜならば、もし、自分に自信があれば、他人の評価などには、傷つかないものだからだ。プライドがあるなどといって、みっともない仕事を避ける者は、逆に世間の人のいうことを常に恐れ、気にしている劣等感の持ち主なのである。有能なリーダーとなれる者は、また、どんな召使いの役割りも平然とやってのけられる者なのだ。