貧富のわかれ目は、正に「考え方の違い」によって生ずる。富を築く人の思考は「陽の類」にあった。そして、貧乏への道を歩む人の思考は「陰の類」にあった。ここでいう思考とは、その人の日常における基本的な心の動きといってもよい。陽の類と陰の類とを次にかかげる。
陽の類:面白い・やれる・元気だ・安心だ・平安・感謝・落ちつき・愛情・自信・許し・時間は作れる・思いやり・幸せだ
陰の類:つまらない・無理だ・疲れた・不安だ・悩み・不平・焦り・憎しみ・恐れる・怒り・時間がない・自己主張・不幸だ
これを見て、日常の自分の心がそのどちらにある方が多いであろうか、自己点検をぜひともされるとよい。これを見れば、お解りになることと思うが、ここでいう思考とは、たんなる思索の流れという意味ではなく、それは実に「情動をともなった思考」という意味なのである。そしてまた、ここで重要視しなければならないのは、思考のテーマやその内容性ではなく、むしろそれは「情動」の方なのである。
たとえば、未来の計画図に対して、色々な配慮をし、最悪の事態まで予測しておかなければならないのだが、それによって考えが暗い情動によって動かされてはならない、ということなのだ。
陽の類にあるとは、ただたんなる楽観主義ではない。それはただのお人好しにすぎない。すべてに配慮した上で、成功を信じ、断固として突き進むのが、陽の類にその人があることを示すものである。