「短期目標にしろ、長期目標にしろ、私には何をやっていいのか、そのイメージがさっぱり湧かないのです」と悲しそうに、私にいった人がいる。それについて私はこうアドバイスする。
「どんなことをするにも、殆んどの場合、おカネがいるものです。だから、やりたいことのイメージが湧いてくる前に、その資金をためたらいかがですか?とりあえず、百万円とか目標額を定めて。
そのおカネをためるためには、収入を増すことと節約することについての工夫と努力がいります。すると、工夫はアイデアを生み、そのアイデアでイメージも湧いてくるものです」
勿論、世の中には、ただただおカネをため続けることのみを目標にしている人もある。だがそれでも良いではないか?ただ、その方法手段において、他人を泣かさなければ、の話であるが・・。短期目標の最も容易なもの(達成容易という意味ではなく、誰にも考えつくものという意味)は、おカネをためるという目標である。
そしてこの短期目標を早く確実に達成するため、この人はいやおうなく、何かの増収手段について考えをめぐらし始める。するとおカネ以外の何かの目標イメージが、この人の脳裏に生じてくる。これが新しい短期目標であり、この時、この人は「自分のやりたいことのイメージ」を初めて掴んだことになるのだ。