たとえば、ある女性を好きになったとする。これは無論、性欲の対象としての意味である。すると、あなたは彼女の歓心を得ようとするだろう。この「歓心を得る」という行為が、相手に快を与え、その代償あるいはお礼として、相手は愛と肉体による、あなたの性欲を充足させるための支払をしてくれることになるのだ。
すなわち、4の性欲を満たそうと欲するならば、この4以外の四つの本能的衝動のいずれかを、相手に対してサービスすることである。
1の生存本能にはプレゼントするかオカネを与える。
2の群居衝動には、常に友愛をもって接し、思いやりを示す。
3の自己重要感には、相手を魅力ある女性だと陰に陽に讃美する。
5の好奇心には、常に面白い話題、また相手の興味をもっている情報を提供しようとする。
以上のような手段をもって接すれば、披女はあなたに魅きつけられるだろう。なぜならば、生物には「快楽原則」という反射的行動があり、快感をもたらすものには近よりたがり、不快なものからは逃げたがるものだからである。快感をくり返し与えてくれるあなたには、その快感を得たお礼に、あなたの性欲を充足させることによって報いてくれるのである。
ところが、えてして男は愚かにも、1のプレゼントをしながらも、3の自己重要感を傷つけてしまい、相手の女性の不快をかってしまうことが多い。この結果、相手は逃げ去り、あなたはプレゼントにオカネを費っただけ損になる。そして、あなたの性欲は充足されないから、これは「ツキをのがす行為」であるといえよう。