科学研究の歴史において、しばしば話題にあがる「研究や実験上における偶然のミス」。しかし、その「偶然のミス」こそが、往々にしてその後の「大発明」や「大発見」につながったりもする。
そうした偉大な発明・発見のキッカケとなった「幸運の偶然」のことを、今では「セレンディピティー」(Serendipity)という用語で表現したりもする。この「セレンディピティー」というのは、ある物語から付けられた名前である。
見聞を広げる旅の中で、多くの思いがけない出来事や偶然に出くわす「セレンディップの3人の王子」(The Three Princes of Serendip)の物語にちなんで、その名前「セレンディップ」から採られた造語というわけである。(ちなみに、「セレンディップ」という言葉自体は、現在の「スリランカ」のことを意味している)
ミスであれ何であれ、「幸運のキッカケ」自体は、全ての人の前に、同じように通り過ぎてゆくものなのかもしれない。それを見過ごさず、見逃さず、的確につかんだ者が、本当の幸運の持ち主になるのだろう。それはまさに、ケサランパサランのモチーフにもつながるものだ。これぞ、「ケ・セレンディピティ」(→ ケセランディピティ)だ!