パワーストーンのなかで万能的存在である水晶がラッキーアイテムとなった経緯は以上のようなことなので、他のパワーストーンについても根拠的なものは立証不可能なため、パワーストーンについてはここで終わりにしましょう。
次のラッキーアイテムは印鑑。
印鑑とは書類に押された印影のことで、押す側の面を印章、全体は判子と呼ぶのが正しいのですが、ここでは混在すると分からなくなるので印鑑として統一して解説しましょう。
印鑑がラッキーアイテム、開運グッズとして広まっているのは当然、日本だけです。
なにしろ日本には実印という印鑑がなければ結婚もできないお国柄のため、印鑑は日本人のアイデンティティ、自己の分身であるという見解まで生まれ、どうせ実印を作るなら良い物を、というところまでは良かったのですが、なぜか印鑑には相というものがあり、悪い相の持つ印鑑を使用すると不幸が訪れる、という風潮ができました。
実印は保険加入や不動産購入、結婚や契約など人生の節目に必ず必要とされるものなので、そこで悪い相の印鑑を使えば不幸になる、などと言われれば、当然、相の良い印鑑を使おう、となるのは自然の成り行き。
かくして、巷には開運印鑑なるものが蔓延するようになりました。