前項では重要な情報を手続き記憶と関連させることで短期記憶に保存させる方法の一端を紹介しました。
駅の名前と関連付けた時、会議で発言するクライアントを搭乗駅の横浜駅と思い出せれば、それがトリガーとなって、今、発言している人は山田さん、と記憶のアウトプットが行われるわけですね。
ただし、これは会議中、クライアントすべてがその場にいる時だけ有効です。
というのも、つねに短期記憶内で連呼しているから記憶が消去してもすぐにまた保存できるからです。
クライアントがとても重要で、また会議が控えていたら、次回は名刺交換が行なわれないのでしっかりと長期記憶に保存しておかなければなりません。
そのための有効な手段が書き留めておくことです。
会議を行った時の着席レイアウトを書面に写し、それぞれ着席している人の発言を着席順に書き出し、着席者の特徴を思い出して記入します。
人物像は超短期記憶ですが、会議中、長時間見ていると連呼型の効果を発揮するので短時間内であれば比較的覚えているものです。
ただし着ている洋服や靴の形、メガネの色など具体的な装飾品は覚えやすいのですが、次に必ずそれを身につけるとは限らないので、できれば記憶の関連性は装飾品ではなく、顔の特徴の方が効果的です。