出産して『子捨て』で厄落とし

厄年に出産はしない方がいい、と言われることがあります。

しかし、逆に出産が厄落としになるとされ、厄年の出産は厄が払われるとも言われているのです。

出産というのは、大変なものです。

痛みも伴いますし、妊娠してから出産するまでの十月十日はなかなか気が休まりません。

自分の体の中で、一人の人を育てているのですから。

厄年であったとしても、それを気にする余裕もないでしょう。

そのような大変な思いをするのですから、それが厄落としになり、厄除けになるとされているのです。

ただし、その言われは地方によっても違ってきます。

男の子が産まれると厄払いになり、女の子だと厄がうつる、と言われている地方もあります。

では、厄がうつったらどうしたらいいのでしょうか?

うつった女の子は捨ててくるのだそうです。

『えっ?!』と思ったかもしれませんが、もちろん形だけの話で、本当に捨ててくるわけではありません。

これは『子捨て』と言われる儀式で、男女関係なく行うところもあります。

厄年に産まれた子供には厄がうつるので、捨てることで厄落としをします。

そしてそれを親族や近所の人が拾い、産んだ人に『あげる』のです。

拾った人とは実際の親子のような関係になるのだとか。

親にとっては大変な出産、そして子供にとっては辛い子捨てを行うことで、親子ともに厄を落とすことになります。

厄年に出産したら子捨てを行い、厄を落として子供と共に歩んで行きましょう。

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