ドーパミン分泌が盛んになると大脳基底核や大脳皮質の活発化が起こり、神経回路のループに伴って情報量の蓄積が増えます。
では、ドーパミンが増えるほど脳は活発化するのか、という疑問が生じますね。
生物学的であれ社会的であれ、目的の欲求を達成すると快の感情が与えられ、ドーパミンが分泌します。
ドーパミンニューロン（神経細胞）の軸索先端にある突起から発射されたドーパミンはドーパミンニューロンが関与している脳の各部位にあるドーパミン受容体に付着することで情報が蓄積されます。
つまり、いくらドーパミンが分泌されてもドーパミン受容体の数が少なければドーパミンは無駄撃ちになってしまうわけですね。
またドーパミン受容体すべてに付着すると快の感情が高まりすぎる、つまり興奮状態が極限まで達し、結果、肉体的影響を及ぼすことから脳はドーパミン受容体を増やし、付着量を少なくすることで興奮状態の回避を試みます。
好きな女性に耳元で囁かれ、クラクラっとする男性とか、大好きなアイドルと目が合っただけで失神しちゃう少女なんてケースは明らかにドーパミン受容体の数が足りない状況、かもしれません。
しかしドーパミンは増えたドーパミン受容体すべてに付着させたいため、分泌量を増やし、それを受けてドーパミン受容体も数を増やそうとします。
このループが再現なく続くと、快の感情への依存症になってしまうわけですね。