ドーパミンは人間の行動を司る脳の部分に刺激を与え、それをループさせることによって脳は情報を蓄積していきます。
ドーパミンが分泌されるほどループは活性化されるので行動を決める情報量は多くなっていくわけです。
これを日常の生活に利用しない手はありません。
もう一度スポーツに戻りましょう。
緊張はアドレナリン分泌によって起こるもので、逃走をドーパミン効果で減少させることにより緊張を効果的に使う方法を説明しましたが、これは一種のセルフマインドコントロール。
日々の練習こそ大事ですが、この練習もいってみれば繰り返し行うことで情報量を蓄えること、つまり神経経路のループを行わせていることになります。
ただ、ループを繰り返しているだけでは情報の蓄積が少なく、肉体的な疲労が残るだけですが、そこにドーパミン効果を加えるだけで前頭前野が活発に活動し、状況判断や推理、決定といった高次元の要素を鍛えることができるのです。
野球のピッチャーが何も考えずキャッチャーのミットに100球投げるより、バッターボックスに立ったバッターを想定し、バッターが苦手と感じるコースへ10球投げ、その10球が思った通りのコースへ投げられた方が効果的な練習になります。
思ったところに投げられたことから目的達成によりドーパミンが快の感情を与えるわけですね。
もちろん100球投げ終わった後でも快の感情を与えられますが、100球投げて1回の快の感情と、10球投げて10回の快の感情、どちらが効果的だと思いますか?