アドレナリンは原則的にfight or flightホルモンですが、これ、生命維持のために絶対的に必要な神経伝達物質であり、危険な時や嫌いな相手の時に限って出るものではないことを知っておいてください。
もっとも分かりやすいのは、好きな異性ができた場合ですね。
ただし、恋愛成就前の段階です。
経験ありますよね?
好きな人と会っただけで、動悸は激しくなり、指先は震え、話す言葉はしどろもどろ(言語中枢がアドレナリンでバランスが取れなくなっている状態)、できることなら逃げ出したい、なんて気分。
すべてアドレナリンが分泌されている症状です。
じつはここでも生物としてのfight or flightホルモンが働いているのです。
あまり実直に言ってしまうと好きな人に対するメルヘンチックな気持ちを壊すことになるのでオブラートに包んで(今、オブラートってあるんでしょうか?)言いますが、要するに、相手を子孫繁栄の相手とするか否か、捕食するべきか、という究極の選択を本能的に行っているということです。
嫌いという感情と好きという感情はベクトルの方向性こそ違っても感情の起伏という意味では同じです。
嫌いと同じように好きという感情もまた、本能に訴えるための人体機能なのです。
好きな男の子にチョコレートを上げ、顔を真っ赤にさせて会話もせずに一目散に逃げていく女の子は、アドレナリン全開状態で究極の選択を本能の中で迫られているということなのです。
これ、最近は女の子ではなく、男の子、という話も聞きますが。