アメリカの作家、リチャード・バック氏の著書『イリュージョン』に、こんな一節が出てきます。
「いつも君は白い紙を持っている。
それはほとんどの場合、計算のための用紙として使用される。
しかし、もし君が望むなら、そこに現実を書き込むことが可能だ。
意味のないこと・・嘘・・
なんでも書き込むことができる。
そして、もちろん、破り捨てるのも自由だ」
リチャード・バック氏は1970年に『かもめのジョナサン』という作品を出して一躍有名になった作家です。
食事を取るためだけに飛ぶカモメのなかで、飛ぶという行為に目覚めてしまったカモメの話です。
かもめのジョナサン・リビングストンはやがて仲間から疎まれようとも練習を重ね、ついにはカモメの飛ぶ能力を超越した技術を身につけます。
その後の展開は…興味を覚えた人はぜひ一読を。
けっして読んだ時間が無駄にならない作品です。
この『イリュージョン』は『かもめのジョナサン』よりも比喩が溢れている寓話です。
貴方は、貴方の白い紙をただの計算用紙にせず、何を書き込むことができますか?
『夢・願望』という、実現性のない話?
それとも目標を確立させて綿密な計画を立て、ポテンシャルを高める努力を積み重ねて実現させる話?
もちろん、何を書こうと自由です。
自己啓発とは、他人に認められるためにするものではなく、『成功』という自己満足を得るための手段なのですから。