ジンクスや経験則は帰納による推論方法から法則が成り立っていると説明しましたが、この帰納による推論方法ではこんなブラックジョークがあります。
とある家庭で飼われていた七面鳥は毎朝、7時になると必ず餌が貰えました。
雨の日も風の日も、晴れていようと曇空であろうと、必ず朝7時になると餌が貰えるので、七面鳥は帰納による推論方法で朝7時には餌が貰えるという法則を確立しました。
しかしクリスマスの前日、朝7時に餌を貰えるという法則は崩れ、七面鳥は首を切られました。
と、ちょっと残酷な話ではありますが、ここに帰納の欠点があります。
もし、演繹で推論し、朝7時になると餌が貰えるという大前提があったならば七面鳥は首を来られることもなかったでしょう。
欠点とは枚挙する事実は有限であり、思い込みや先入観のない事実は存在しない、ということ。
もちろん、この七面鳥の話は可能性のひとつの方向であり、確率としてはクリスマスの前日でも朝7時に餌が貰えたという可能性も残されています。
それでも帰納による推論方法は確率論としての域を出ることはありません。
なぜならば、七面鳥の飼い主は翌年のクリスマスの前日まで太らせようと考えている可能性もあるからですね。