昔から祈願されていたこと。
それは豊作祈願です。
日本は古来から農耕民族でした。
田畑を耕し、農作物を栽培して生活をしていました。
しかし、農作物は天候によって、収穫量にばらつきが出ます。
豊作のときは潤っても、凶作になると明日の食事にも困窮してしまいます。
長雨だったり、干ばつだったり、ちょっとした気候の変化が収穫に影響を及ぼすのです。
豊作を祈願する際、神社では祭が多く開かれます。
春に種をまき、皆で豊作を祈ります。
そして秋の収穫の際にも祭を行い、感謝の意を表すのです。
そのように、祭と農耕は密接な結びつきがあるのです。
稲荷神を祀る稲荷神社は伏見稲荷大社を総本社とし、全国に幾多もあります。
稲荷神は食物や農業の神で、豊作を祈願する人が多くいます。
稲荷神社には狐がいます。
この狐が稲荷神だと思っている人が少なくないのですが、この狐は稲荷狐と呼ばれ、稲荷神の使いなのです。
狐が油揚げが好物だったため、稲荷神社にも多くの油揚げが供えられるようになりました。
そこから油揚げを使った料理を稲荷と呼ぶようになったのです。
神社で行っている祭には、人々の願いがこめられているのです。
参加する機会があれば、その思いを汲んで、豊作を祈願して祭を楽しみましょう。