2016年5月に行われた山口県高等学校総合体育大会のバスケットボール競技に起きた事象です。
決勝戦で対戦したのは徳山商工と誠英。
試合は拮抗して残り0.9秒の段階で時計が止まり、誠英のフリースローとなります。
ゼッケン13の選手はこれを冷静に決め、点差は誠英がわずかに引き離して65対63。
誠英の応援団は誰もがこれで優勝、と小躍りしている瞬間、徳山商工のゼッケン10をつけた選手はコートを見渡して一瞬のうちに判断。
マークが誰もついていないゼッケン9の選手に鋭いパスを送ると、ゼッケン9はそのままワンモーションでシュート。
コートと体育館が唖然として見つめるボールは見事にゴール、3ポイントシュートとなり、徳山商工が逆転優勝となりました。
ちょっと神がかり的シュートですが、バスケットボールでは残り1秒を切った大逆転劇はさほど珍しいことではなくブザービーターという専門用語もあります。
これはピリオド(試合中の区切り)やゲーム終了直前に放たれ、空中で残り時間がゼロになった時にゴールするショットのことで、ゴールがブザーを鳴らしたように聞こえることから、この名称がついています。
珍しくないとはいえ、決勝、しかも大逆転となると、滅多に見られるショットではありません。
『ツキ』を呼び寄せたショットと言えるでしょう。