「発明アイデア教室」カテゴリーアーカイブ

まずは信頼できる特許事務所らを選ぶことから〔その2〕!特許のプロを味方につける

■たとえ近くにあっても遠い「特許事務所」?

電話帳の広告を見てその中から、相談する特許事務所を選ぼうとしても、どれも同じように見えてしまうことがあります。

知人などから「信頼できる特許事務所」を紹介してもらえる場合はいいとして、それ以外では、やはり自宅や勤務先の近くにあって、比較的通いやすい場所にある事務所を選ぶことになるのでしょうか。

仮に、自宅や勤務先オフィスの近くで探すとして、同じような特許事務所が4つあったとします。その場合も、外観からでは何も分かりません。 続きを読む まずは信頼できる特許事務所らを選ぶことから〔その2〕!特許のプロを味方につける

まずは信頼できる特許事務所を選ぶことから〔その3〕!特許のプロを味方につける

■自宅にいながら「特許事務所」が検索できる便利な時代

実は「弁理士会」のホームページでも、特許事務所や弁理士の情報を検索することができます。取り扱い専門分野別、技術別、また住所別にも、弁理士を探すことが可能です(「弁理士リスト検索システム」)。

それから、弁理士には「弁理士登録番号」というのがあります。これは、弁理士が登録された順番に付けられる番号のことです。

だから、一般的に小さい番号では年輩の弁理士、大きい番号では若い弁理士といった情報もここから分かります。 続きを読む まずは信頼できる特許事務所を選ぶことから〔その3〕!特許のプロを味方につける

あなたのすること、プロのすること〔その1〕!特許のプロを味方につける

■「自分にもできること、自分にはできないこと」

特許事務所に書類の作成と出願を依頼するとして、そのためには、弁理士の先生にあなたのアイデアの内容を、完璧に理解してもらう必要があります。

書類の作成はプロが責任をもって行うとして、あなたには、その内容を正確に伝える責任があるのです。

アイデアの技術内容が正しく理解してもらえるように、アイデアに関する「説明書」や「図面」、それに(試作品など、アイデアが形になっている場合は)「そのアイデアの写真」など、できるだけ多くの関係資料をそろえておくとよいでしょう。 続きを読む あなたのすること、プロのすること〔その1〕!特許のプロを味方につける

あなたのすること、プロのすること〔その2〕!特許のプロを味方につける

■類似発明の情報を集めておくこと

アイデアの内容によっては、「類似発明」と「先願特許」の調査(先願調査)も必要になってきます。その調査の依頼を受けた弁理士は、過去に出願された発明(考案)の中で、「同じか、あるいは似たような技術の発明がないかどうか」といった調査を進めることになります。

だから、これは「先行技術調査」(※)ともいいます。その結果、依頼された発明(考案)に、特許の登録の可能性があるかどうかを判断するのです。こうした特許調査(先願調査)は、自分(出願人)でもある程度可能です。

今の時代、どこの家庭でもパソコンを持つようになっています。またインターネットもかなり普及しています。 続きを読む あなたのすること、プロのすること〔その2〕!特許のプロを味方につける

初めての特許事務所、その相談前の心得!特許のプロを味方につける

■チェック項目(イエス・ノー式):相談に訪れる前の心得と用意すべきもの

1.「自分のアイデアを、的確かつ詳しく説明できるか?」
「YES」「NO」
↓↓
【A】アイデアの詳細を記した少なくとも詳しく説明できるように、文章を作成しておくこと。頭の中を整理しておくこと。できたら【A】へ。

2.「『従来の技術』や『周辺の技術』と比較して説明できるか?」
(自分のアイデアの特徴を挙げられるか?)
「YES」「NO」
↓↓
【B】それらを箇条書きにしたものをそれらの要点をピックアップしておこう。書面として用意しておこう。纏め上げられたら【B】へ。 続きを読む 初めての特許事務所、その相談前の心得!特許のプロを味方につける

特許事務所から嫌われるタイプ!特許のプロを味方につける

特許事務所に相談に訪れる人の中には、幾つかの(ちょっと変わった?)タイプがあるようです。それらに共通しているのは、自分の「我」ばかりを、強く押し通そうとする傾向にあること。

あまりにも(変に)変わっていると、依頼人(顧客)であることさえ、拒絶されてしまうでしょう。それらのタイプをザッと挙げてみると、だいたい以下のとおり。

【任せっきりタイプ】

「じゃあ、あとは任せたから、なんとか権利化できるよう、頑張ってくれたまえ」といった感じで、最初にアイデアの概要をほんの少し話しただけで、(簡単な図面や資料は置いていくにしても)その後は「われ関せず」という態度の人。 続きを読む 特許事務所から嫌われるタイプ!特許のプロを味方につける

手続きを依頼する人の心得〔その1〕!特許のプロを味方につける

■自分自身の口が、災いを招くこと

特許に関わる、諸々の手続きを特許事務所に依頼したとしましょう。これで一安心。あとは、プロである弁理士に任せておけば、万事OK・・・と言いたいのですが、実はそれで安心しきってもいられません。

思わぬことで、突如、特許が受けられなくなってしまう、そんな可能性もあるのです。

まだ出願をする前から、もはや特許とは認められない発明となってしまう、そんなことって、あるのでしょうか。 続きを読む 手続きを依頼する人の心得〔その1〕!特許のプロを味方につける

手続きを依頼する人の心得〔その2〕!特許のプロを味方につける

■発明をテレビに出して、特許がダメになったケースも

特許事務所に発明のことを託したら、あとはそれが出願されるまで、ともかく「黙る」(口を押さえて話さない)に徹していること。そうした心構えでいることです。

こんな話を聞いたことがあります。田んぼなどで見掛ける、あの目玉模様のバルーンは、それがあることで鳥や獣が驚いて近付かないことから、農作物をそれらから守る効果があります。

でも、それを最初に考えた人は、そのアイデアを出願前にテレビか何かで話してしまった。そのため、発明の権利を得ることができなくなった、ということでした。 続きを読む 手続きを依頼する人の心得〔その2〕!特許のプロを味方につける

特許を自分で出す人、プロに頼む人〔その1〕!特許のプロを味方につける

■経費節減のため自らが出願することもあるが・・・

「え、特許って、自分で書いてもいいの?」ご承知のように、特許は発明者自らが作成して、また出願してもよいのですが、いまでも多くの人は「特許は専門家が書くもの」と思い込んでいるようです。

それどころか、意外にも技術系の人であっても、特許を自ら作成して出せる、ということを知らない人がいます。冒頭の「え?」と言った人も、そのときIBMの技術系の職員だったのです。

それはさておき、ともかく自分で作成・出願ともできるわけですが、企業の多くは会社内で開発した発明はすべて、顧問契約を結んでいる特許事務所などに依頼しているしだいなのです。

一方、小さな会社や個人などでは、ある発明による開発を手掛けようとするとき、その開発費に相当な負担がかかります。そこで、少しでも経費を節減するために、専門家に依頼しないで、特許(出願書類)を自分で書き上げ、それを出願しようとする傾向にもあります。 続きを読む 特許を自分で出す人、プロに頼む人〔その1〕!特許のプロを味方につける

特許を自分で出す人、プロに頼む人〔その2〕!特許のプロを味方につける

■素人の「生兵法は怪我のもと」か?

たしかに、誰が書いても、作成した特許願を特許庁へ提出しさえすれば、その日が「出願日」として確定されます。

ところが、「出願日の確定」ばかりを重視して(急ぐあまり)、書式的にも内容的にも稚拙なまま出願してしまうと、案の定、後日特許庁から、提出した特許願の「補正命令」が届くことにもなるでしょう。

そうなると、こんどはそれに対する「補正書」を書いたり、他にも見つかった不備な箇所を訂正する書類を作成したりと、多くの手間と余計な時間を取られることになります。また、他にも特許庁とは(その後も)、いろいろな書類のやりとりがあるのです。 続きを読む 特許を自分で出す人、プロに頼む人〔その2〕!特許のプロを味方につける

特許を自分で出す人、プロに頼む人〔その3〕!特許のプロを味方につける

■要は、ケース・バイ・ケース

前頁でも述べたようなことから、特許の出願書類の作成と出願はすべて、専門家に任せるべきだ、という根強い意見があります。

一方で、個人の発明家は、経費を節減するためにも、そして特許の手続きに慣れておくためにも、自らが作成し、出願するべきだ、という意見もあります。

とくに、幾つもの発明・考案を控えていて、それらを次々に製品化していくことを考えているような、個人発明家やパパママ会社などでは、その特許出願に掛ける経費もバカにできません。「とてもじゃないけど、それら一つ一つを専門家に依頼できる余裕はない!」というわけです。

どちらの側の意見も、そう唱える主張の一面には、一理あるかと思います。要は、ケース・バイ・ケースなのでしょう。 続きを読む 特許を自分で出す人、プロに頼む人〔その3〕!特許のプロを味方につける

個人の「自己出願」について」〔その1〕!特許を自分で出願する

■「失敗例」と「成功例」の両方から学ぶことで見えてくるもの

「リスクはあっても、出願するまでを一通り、一度くらいは自分でやってみたい」そのように考えている人も多くいます。

自分で特許を出願して、その結果、発明の権利化が危うくなった、あるいはダメになってしまった、という「失敗例」も、これまで見てきたように、少なからずあります。

しかしながら、たしかに一度くらい、自分で作成し、出願してみるのも勉強になって、よいのではないかと思います。

「発明の権利(特許)を得たい」というより、むしろ「特許願の作成と出願を自分でやってみたい」というほうが、強い動機になっている人もいるわけです。 続きを読む 個人の「自己出願」について」〔その1〕!特許を自分で出願する