「日本神話」カテゴリーアーカイブ

日本の神様は八百万!日本神話初級講座

日本人として生まれると、特定の宗教の洗礼を受けない限り、神様にお祝い事を感謝したりお願い事を申し出たりします。

新年を迎えた時のご挨拶(初詣)から豆を撒いて邪鬼を祓い、幸運を招き入れる儀式(節分)、夏になれば半年の穢れ(けがれ)を祓って残りの半年を無病息災で過ごすお祭り(大祓、茅輪くぐり)、秋になれば作物の実りを感謝し、子供の成長を祝って健康を祈願する七五三、年末になれば1年の感謝を込めて氏神様の御守を神社に預けて大晦日にお焚き上げの神事。 続きを読む 日本の神様は八百万!日本神話初級講座

意外と知っている日本の神様たち!日本神話初級講座

八白万もいる神様なんてわからない、とか、自分たちが祈願している神社にどんな神様がいるのか知らない、という言う前に、ちょっと思い出してみましょう。

じつは私たち、日本の神様については何柱か、確実に知っているのです。

たとえば天照大御神(あまてらすおおみかみ)。

簡単に言ってしまうと、弟である健速須佐男命(スサノオノミコト)が乱暴者で困り、洞窟(天岩戸)に閉じこもってしまうというお話の主人公ですね。 続きを読む 意外と知っている日本の神様たち!日本神話初級講座

神話の始まりは古事記と日本書紀!日本神話初級講座

日本の神々の話をする前に、なぜ神々の話が生まれたのかを先に説明しておきましょう。

古代において天皇が国家を統一するようになれば、その天皇はどこから来たのか、という正史、つまり正しい歴史が必要になります。

それを追求すれば日本はどうして誕生したのか、というところまで行き当たりますね。

本来は地球の地殻変動と民族の大移動によって日本の大地と日本国民が誕生したのですが、それを言っちゃ神話になりません。 続きを読む 神話の始まりは古事記と日本書紀!日本神話初級講座

最初は混沌から始まる物語!日本神話初級講座

では、古事記と日本書紀に則って、日本神話を時系列に追ってみましょう。

古事記と日本書紀は細部や名称において違いが見られますが、大筋は同じです。

進行上、古事記と日本書紀の物語が混在しますが、そこは大目に見てくださいね。

さて、世界の始まりですが、ギリシャ神話がカオス(混沌)だったように、北欧神話がムスペルヘイムとニヴルヘイム(火と氷)だけだったように、日本神話も存在のないところから始まります。 続きを読む 最初は混沌から始まる物語!日本神話初級講座

伊耶那美命と伊耶那岐命の登場!日本神話初級講座

混沌の中から重く濁ったものが沈殿してできた大地、固まらぬうちにそこから誕生した3柱の国常立命(クニノトコタチノミコト)、国狭槌尊(クニノサツチノミコト)、国狭槌尊(トヨクムヌノミコト)。

日本書紀において、これらの神様のその後の記述はなく、続いて性別を持った4組8柱の神様が生まれます。

この辺り、古事記と日本書紀では違いがあるのですが、それを解説すると長くなってこのコラムが終わってしまうので、先を急ぎましょう。 続きを読む 伊耶那美命と伊耶那岐命の登場!日本神話初級講座

伊耶那美命と伊耶那岐命の契り!日本神話初級講座

この島に降り立った2柱は結婚します。

ここの記述は古事記に因るものですが、とてもロマンチックなものではなく、子供に聞かせられる話ではありません。

でも、ここのコラムは童話ではないので、正直に紹介しましょう。

なにしろ、その後に続く重要な場面ですから。 続きを読む

不具の神様が産まれたワケ!日本神話初級講座

伊耶那美命の妖しい誘い文句と伊耶那岐命のダイレクトな口説き文句によって結婚した2柱、と聞くと、日本神話ってほのぼのしているじゃないか、などと考えるのは早計。

ここから日本神話のおどろおどろしい世界が始まります。

伊耶那美命が最初に産んだのは不具と言われる神様、水蛭子(ヒルコ:この後にアワシマという不具の神様も産んでいます)。

その異様に驚き、悲しんだ伊邪那岐と伊邪那美は葦の舟を作って海に流してしまいます。 続きを読む 不具の神様が産まれたワケ!日本神話初級講座

水蛭子のその後!日本神話初級講座

目立たくも大八島を誕生させた伊耶那岐命と伊耶那美命ですが、ちょっと話はそれて海に流された水蛭子の話。

神々が不具の神様を生むというのは日本神話だけでなく、世界中の神話に登場してくるので特異というわけではありません。

ギリシャ神話なんて、最初の女神であるガイアは自らの意思でギリシャ神話最強の怪物であるデュポンを生み出していますし。

それに比べると水蛭子はおとなしいものです。 続きを読む 水蛭子のその後!日本神話初級講座

火之迦具土神を産んで命を落とす伊耶那美命!日本神話初級講座

別天津神の助言にしたがって、無事、大八島を産んだ伊耶那美命と伊耶那岐命は次に神々を生み出します。

ここからの物語では神様が大量生産されるので、その後の物語に必要な神様だけを取り上げますね。

大量生産される神様たちは自然を司る神様となりますが、その中で伊邪那美は火の神様、火之迦具土神を産みます。

火の神様なので、伊邪那美は大切なところに大火傷を負って瀕死の病となります。 続きを読む 火之迦具土神を産んで命を落とす伊耶那美命!日本神話初級講座

伊邪那岐、恐怖の一瞬!日本神話初級講座

火の神、火之迦具土神を産んだことで黄泉国に旅立ってしまった伊耶那美命を諦めきれない伊耶那岐命は黄泉国まで出向いて伊耶那を取り戻そうとします。

悲しみと怒りの余り、自分の子供でもある火之迦具土神を斬り殺しちゃったり、死者を追いかけて黄泉国に行ったりと半狂乱の神様、伊邪那岐です。

なんか、人間っぽいですね。

しかし伊邪那美は迎えに来た伊邪那岐に対し、黄泉国の門を隔て、「私はすでに黄泉国の食べ物を食べてしまったので帰ることはできません」と追い返そうとします。 続きを読む 伊邪那岐、恐怖の一瞬!日本神話初級講座

伊邪那岐、必死の逃亡!日本神話初級講座

神々を産んだ伊耶那岐命の最愛の女神、伊耶那美命は黄泉国で姿を大きく変えていました。

蛆の集る腐った身体にまとわりつく蛇のような雷神たち。

その姿を見た伊邪那岐は凍りつき、黄泉国から一目散に逃げます。

子供である火之迦具土神を斬り殺し、黄泉国まで追いかけてきた情熱はどこへやら。

今度は醜い姿を見られた伊邪那美が半狂乱になる番です。 続きを読む 伊邪那岐、必死の逃亡!日本神話初級講座

1,000人が死んで1,500人が生まれる!日本神話初級講座

黄泉国で醜い姿を見られた伊耶那岐命、黄泉醜女に次いで数で圧倒させるために黄泉国の鬼たち、黄泉戦と雷神8柱を仕向けます。

伊耶那岐命はこれらの軍勢に対して、火之迦具土神を斬り殺した剣、十拳剣で振り払いますが、完全に撃退とまで至りません。

ようやく黄泉国と地上の境である黄泉平坂(ヨモツヒラサカ:黄泉比良坂とも)まで来た伊邪那岐、そこにあった桃の実を投げつけると、それに恐れた雷神や黄泉戦たち軍勢は立ち去っていきます。 続きを読む 1,000人が死んで1,500人が生まれる!日本神話初級講座