「おまじない伝説」カテゴリーアーカイブ

境内の小石に霊感がある川越氷川神社

関東地方に住む人で恋のおまじないをお願いするならば、埼玉県にある川越氷川神社がいいでしょう。

ここの境内にある小石を持ち帰って大切にすると良縁に恵まれる、というおまじないがあったことから境内の小石が減少、したかはともかく、あんまり小石を持って帰られちゃ神社としても困ってしまうので、今では神社が縁結び玉としてお譲りしています。

この小石、ただ拾っているのではなく身を清めた巫女さんが最適な大きさの小石をひとつひとつ集め、それを麻の網に包んだ後、毎朝、神職がお祓いして奉製したという、とてもご利益を感じさせる「お呪い」のお守りです。

しかも最愛の相手、生涯を共にする相手が見つかった時に二人で神社にお参りし、この縁結び玉を奉納すれば特別なお守り、結い紐のもとを渡すという儀式があり、さらに結婚式や赤ちゃんが生まれた時の儀式まで川越氷川神社で行える人生の節目のお祝いが用意されています。 続きを読む 境内の小石に霊感がある川越氷川神社

貴方は恋占いの石にたどり着けるか?

神社らしい恋のおまじないは関西地方にもあります。

いろいろな場所にありますが、なかでも有名なのが地主神社の恋占いの石。

境内に一対の石があり、その間、約10m。

目隠しをしたまま、片方の石から片方の石まで無事たどり着けば恋が叶うというおまじないです。

これ、なかなか難しく1回でたどり着くことができません。

1回でたどり着けず、2回、3回となるとそれだけ恋の成就も遅れるという、神社のおまじないとしては珍しくペナルティが設けられていますが、誰かの助け(つまり右行け、とか、左行け、とかスイカ割りの要領ですね)を借りれば、恋も誰かの助けによって成就するという特別ルールもあります。 続きを読む 貴方は恋占いの石にたどり着けるか?

民間信仰から生まれた御百度参り

他の神社にも恋に効くおまじないがいろいろあるので、身近な神社や氏神様にどのようなおまじないがあるか確かめてみるのも面白いでしょう。

意外な発見があるかもしれません。

元々、縁結びに限らず神社とおまじないは密接に結びついており、神社の儀式と同時に、京都地主神社の「縁結びの石」のように民間信仰から定着したおまじないの両方が存在しています。

その代表例が御百度参り。

一日に百回参拝して祈願するという方法ですね。

より強く祈願するために毎日参拝、それを百日間続けるという百日詣でがありましたが、急な祈願で百日もかけられない、という状況。 続きを読む 民間信仰から生まれた御百度参り

新宿にある「みなあたる」神社

神社は恋のおまじないだけでなく、人間の欲望に対して鷹揚なところがあり、さまざまな欲望を叶える神様が祀られています。

もちろん、お金にも。

単一神を祀る宗教は欲望がご法度となるのですが、なにしろ日本の神道は八百万の神様がいるわけですから、当然、お金の神様も存在しているのです。

かなり都合の良い話ではありますが。

したがって宝くじを買ったり、一攫千金を狙ったりする時は、ぜひお金の神様が住まわれる神社に行ってお参り、お呪いをかけてもらいましょう。

たとえば新宿にある皆中稲荷神社。 続きを読む 新宿にある「みなあたる」神社

銭洗い弁天は身も心も清めてから

鎌倉にある銭洗弁財天宇賀福神社、俗に言う銭洗弁天もお金が数倍になって戻ってくるという信仰が強い神社です。

境内洞窟にある清水で硬貨を洗う儀式がおまじないとなりますが、中にはお札をびしょびしょにするまで濡らしたり、宝くじやロトを洗ったり、さらにクレジットカードまで洗っちゃうという欲深い人もいるそうです。

カードのICチップは大丈夫なんでしょうか、とつい心配しちゃいますよね。

銭洗弁財天宇賀福神社が創立されたのは鎌倉時代、源頼朝の手によって建てられたといいます。

この時代、洞窟から湧き出た清水で硬貨を洗う、という風習はなかったのですが、その後、北条時頼の鎌倉幕府時代、「弁財天を信仰する者が持っている金銭をこの水で洗い清め、同時に心身を清めて行いを慎めば不浄の塵垢が消えて清浄の福銭になる」と人々の信仰心を煽るために広めたことが、現在のお金を増やすというおまじないの原点になっています。 続きを読む 銭洗い弁天は身も心も清めてから

棚からぼた餅まで販売している金持神社

お金持ちになりたい!というお呪いをしたいなら、ぜひ鳥取県にある金持神社に行くべきです。

ストレートな名前ですが、けっして怪しい神社ではなく、地名から金持、とつけられました。

地名の由来は、当時、黄金よりもはるかに価値が高いといわれる玉鋼の産地であり、原材料の真砂鉄が豊富に取れたことが由来です。

金具、の文字でも分かるように、古来、鉄は金と呼ばれていたのでこの地名にも納得ですね。

おまじないの多くが民間信仰から派生、それを神社が利用するというのはよくある話で、この金持神社も名前に惹かれ、お金儲けしてお金持ちになりたい!という人が多く参拝したことから、金運のある神社として定評されるようになりました。 続きを読む 棚からぼた餅まで販売している金持神社

サッカーファンのための師岡熊野神社

問題の山積みだったサッカーのワールドカップ、ブラジルの大敗という意外な結末が待ち受けていましたが、横浜市にはサッカー選手と切り離せないお呪いのある神社があります。

日本でワールドカップが開催された際に決勝戦が行われた日産スタジアムの所在地、港北区にある師岡熊野神社で、ここの社紋は三股烏紋。

サッカーファンならもうお分かりですね。

そう、全日本代表のトレードマークである八咫烏です。

この三股烏を社紋にしていることからサッカー関係者の参拝が多く、別名、サッカー神社と呼ばれるほどです。

さらに師岡熊野神社では日本サッカー協会公認のエンブレムが刻まれたサッカーお守りを領布しています。 続きを読む サッカーファンのための師岡熊野神社

ミサンガのおまじない効果は?

サッカー続きのおまじないということで、日本の神社から離れてミサンガの紹介をしましょう。

最近ではサッカーだけでなくプロ野球を始め、いろいろなスポーツ選手が腕に手芸の組紐をつけていますが、これ、日本独自で発達したおまじない、と言っても過言ではありません。

ブラジルのサッカー選手がこれをつけていたことから広まりましたが、正式にはミサンガではなくフィタとかボンフィンと呼ばれています。

ミサンガはポルトガル語でビーズを意味し、組紐をミサンガとは呼びません。

このボンフィンが始まったのはブラジルのバイーア州にあるボンフィン教会の周辺で売られていたフィタで、キリストが十字架に磔にされた際の脇腹と手首の長さを表したリボン状にLembranca do senhor do bonfim da Bahia(バイーアの良き結末の主の記念)と書かれていたものです。 続きを読む ミサンガのおまじない効果は?

幸運を祈る?それとも嘘の免罪符?

おまじないには宗教的発祥があり、民間信仰が加わって現在の儀式になっているケースが多々あり、それは日本に限らず世界共通となっています。

キリスト教圏でよく知られているおまじない、クロスフィンガーズもそのひとつですね。

人差し指と中指を絡ませる、アレです。

中世、キリスト教圏では魔物除けに十字架が最大の効果を発揮しましたが、十字架を持っていない際、応急処置として指をクロスさせて十字架の代わりとしたことがクロスフィンガーズの由来ですが、国によって、あるいは使い方によって多少、意味が変わってきます。

現在、イギリスではクロスフィンガーズが幸運を招くおまじないとなっていますが、ギリシャやアメリカでは子供が嘘をつく時、神様の許しを得るための免罪符として背中でクロスフィンガーズを作ることもあります。 続きを読む 幸運を祈る?それとも嘘の免罪符?

六帝古銭と六文銭の違い

中国に行くと民間信仰におけるおまじないの宝庫ですね。

そのほとんどのお呪いは風水を素にした民間信仰で、それらが日本に流入するとさらに形態が変わってきます。

たとえば呼び銭の代表的なアイテム、銅古銭。

これを組紐で六枚つなぎ合わせると六帝古銭となり、レジや金庫に入れ、あるいは部屋に飾っておくだけで、古くからの強い財運を受け継ぎ、絶え間なく材を呼びこむというおまじないです。

六枚の銅古銭、いつの時代でもいいというわけではなく、清の時代の10人の皇帝が発行した銅銭は当時の強い権力を引き継いで強いパワーを発揮するとか。 続きを読む 六帝古銭と六文銭の違い

くしゃみをすると魂が抜ける世界の事情

イスラムの経典のなかに、興味深いおまじないを見つけました。

イスラム教は戒律主義ですから、お呪いというよりも教徒の義務ですね。

それは相手(イスラム教徒間)がくしゃみをしたら、その人のために神へ救いを求めてやること、という内容。

くしゃみをすると魂が飛び出る恐れがあるので、そばにいる人は「神よ、彼を救い給え」とお呪いを唱えるそうです。

このくしゃみに対するお呪い、宗教を問わず世界中で認められるもので、キリスト教英語圏でもくしゃみをすると、そばにいた人がGod Bless You、とか省略してブレス・ユー、なんて言います。

God Bless Youは本来、神の祝福がありますように、という意味ですが、キリスト教圏でもくしゃみをすると魂が抜け出るという迷信からこの言葉を周囲の人が発するようになりました。 続きを読む くしゃみをすると魂が抜ける世界の事情

ベルを鳴らすと天使が生まれる映画

おまじないは世界各国、共通の儀式だけに映画の世界でも頻繁に出てきます。

ホラー系なら余るほど出てきますが、とりあえずここで紹介するのは、きれいなおまじない。

古い作品ですが、1946年製作のアメリカ映画で「素晴らしき哉、人生」では、ベルを鳴らすと翼を持った天使が誕生する、というおまじないが出てきます。

主人公のベイリーは貧しい人のために利益を度外視して住宅金融を経営していた父の跡を継いで事業を行いますが、仕事を手伝っていた叔父ビリーのミスによって大金を失い、境地に立たされます。

これまで人のために尽くしてきたのに、と自分の人生を嘆いて12月の雪の降る夜、橋から身投げをしようとすると、その前に一人の壮年が先に飛び降り、それを救うためにベイリーが飛び込みます。 続きを読む ベルを鳴らすと天使が生まれる映画