有名な創世神話によると、創造主は最初のヒトであるアダムに対して、あらゆるものに名前を付ける権限を与えています。名前付けは人間に任せていたのです。言葉と文字の摩訶不思議学で、その謎を紹介します。
人類の発祥地は、20万年前のアフリカであるとされています。人類考古学は、発掘された人骨や土器、遺跡などから当時の姿をしだいに明らかにしてきました。では、人類が最初に話した言葉、つまり根源言語とは、どんなものだったのでしょうか? 続きを読む モノの名前はどうやって決められたのか?言葉と文字の摩訶不思議学
有名な創世神話によると、創造主は最初のヒトであるアダムに対して、あらゆるものに名前を付ける権限を与えています。名前付けは人間に任せていたのです。言葉と文字の摩訶不思議学で、その謎を紹介します。
人類の発祥地は、20万年前のアフリカであるとされています。人類考古学は、発掘された人骨や土器、遺跡などから当時の姿をしだいに明らかにしてきました。では、人類が最初に話した言葉、つまり根源言語とは、どんなものだったのでしょうか? 続きを読む モノの名前はどうやって決められたのか?言葉と文字の摩訶不思議学
有名な創世神話によると、創造主は最初のヒトであるアダムに対して、あらゆるものに名前を付ける権限を与えています。名前付けは人間に任せていたのです。
ただし、もともとの「言語」自体は、創造主がヒトに与えたものであると、ほとんどの神話は教えています。ユダヤ教の教えをはじめ、北欧神話などでも「言葉や文字は神からの贈り物」だとしているのです。
新約聖書に出てくる「初めにロゴスありき」という言葉も、また有名な一節です。つまり、神学的には、宇宙には最初から言葉があったということになります。 続きを読む 宇宙も一つの音、すなわち振動によって始まった!言葉の摩訶不思議学
大昔の言葉ほど、こうした「音」と「イメージ」の間には密接な関係があったはずです。
たとえば、英語の辞書をざっと見てみても、なにか暗いイメージ、あるいは深く深遠な、そして人知を超えたものといった、重いイメージの単語には、「D」や「G」といった濁音が多く使われています(dark, deep, death, demon, ghost, gloom, god, etc)。
一方、明るく清らかで軽い、あるいは友好的で親しみやすいイメージには、「L」や「P」の音や、清音が使われることが多いようです。 続きを読む モノのイメージは音のイメージでもある!言葉の摩訶不思議学
「母」と「海」の性質が近いことは、それこそ「漢字」の中にも現れており、そのことから中国人や日本人には理解しやすいことです。またフランス語でも両者の単語は互いに似通っています。フランス語で「母」は「m?re」で、「海」は「mer」というのです。
これらを表現した素晴らしい詩があります。
海よ、
僕らの使う文字では、お前の中に母がいる
そして母よ、
フランス人の言葉ではあなたの中に海がある 続きを読む 海の中の母のイメージと母の中の海のイメージ!言葉の摩訶不思議学
学術的な調査によると、エジプトのナイル川西岸の「王家の谷」近くの砂漠で、紀元前1900年から1800年ごろの最古のアルファベットが見つかったという報告がありました(1999年)。
それによると、「現在の『M』に相当する文字は水を表すエジプト象形文字から発展した波形の文字」ということです。
たしかに、大文字の「M」でも、小文字の「m」でも、波型に見えるのは、この影響を受けているのでしょう。ちなみに星座の「水瓶座」のシンボルマークである3本の波線も、文字どおり「波型」「波動」の象徴だということですが、やはりこれも形が「M」や「m」に近いことが分かります。 続きを読む モノの性質を伝える子音だけの音!言葉の摩訶不思議学
さて、多くの言語には「擬態語」や「擬声語」といった、音をまねて作った語があります。日本語において、擬態語は「キラキラ」「ピカピカ」など、もともとは音のないものを感覚的に表現したものであり、擬声語の方は「ワンワン」「ガタガタ」など、ある動物の音声や物音などをまねて作ったものなどがあります。
「煙がモクモクと舞う」とは言っても、「煙がガグガグと」などとは決して言わないように、ある事物を表現するのにも、それに相応しい音があることがわかります。 続きを読む 擬態語の効用!言葉の摩訶不思議学
こんどは「母音」について、少し触れてみようと思います。母音にもそれぞれがもつ性質があります。言語によって、母音もいろいろありますが、「A」の音は広がっていく感じを与え、反対に「U」では閉じていくような感じを与えます。
つまり「U」はすぼまる感じです。「E」も広がりますが、「A」ほどではない感じです。また、「I」は「ビイイイ」と、それこそビーム状にどこまでも伸びていく感じがします。そして、「O」の音では「広大さ」「大らかさ」といった印象をもたせます。つまり、口の開き方とある程度一致しています。気合いを入れる際にも「ヤー」か「オー」です。「イー」や「ウー」では力が入らないからです。 続きを読む 古い言語ほど音に力がある!言葉の摩訶不思議学
先ほどは「音とイメージの関係」について触れたのですが、ここでは「音とイメージと、そして形の関係」について述べています。そういえば、「蛇の音」である「S」は、そのアルファベットの形もどことなく「蛇の姿」に見えるではないですか。
子音文字の形の場合は、それぞれの言語で多様なバリエーションがありますが、母音のアルファベットの形に目を向けますと、少なからずその形に共通点が浮かび上がってきます。 続きを読む 音は形をつくる、形はイメージをつくる!言葉の摩訶不思議学
では、ほんとうに「ある音」が「ある形態(形状)」を形作るということがあるのでしょうか? それも簡単な実験器具によって、確かめられます。すなわち、「クラードニ図形」として知られる、れっきとした物理現象によるものです。
これは、金属板の上に、砂や塩、あるいは何かの胞子など粉体を均一にまいてから、金属板の端をバイオリンの弓、あるいは細い棒などで、こすっていくとそのときの振動具合によって、粉体上に様々な模様(パターン)をもたらすというものです。こする際の振動に応じて、決まった形状が現れるのです。あるいは金属板の上から、声を発してもそれが空気を伝わることである程度のパターンが生じます。 続きを読む 音声(発声)を図形に変換する装置!言葉の摩訶不思議学
最近、宇宙の巨視的構造が電波的観測によって明らかにされました。最新の宇宙論によると、宇宙は銀河の密集する部分と、それがない空虚な部分とが、意外にも均一に並んでいるような姿だったのです。
これは驚きです。銀河群のない空虚な部分が所々に整然と分布している様子は、まるで蜂の巣構造(無数の六角形の空洞が集まったような)にも、あるいは泡のような構造にも見えるのです。 続きを読む 宇宙が「O」の形である音声的な理由とは?言葉の摩訶不思議学
神社の境内には、2匹の狛犬が向かい合わせになるように置かれています。その片方の狛犬の口は開かれていることが多く、それによってこれは「あ」の音を示しているといいます。そして、もう片方の狛犬の口は閉じられていることが多く、こちらは「ん」の音を示しているともいいます。すなわち、両者の口で「あうん」、つまりは「阿吽」という音を表わしているというのです。
「阿吽」とは“物事の始めと終わり”を意味します。そのことから、これは“宇宙”、つまりは“森羅万象”を表現しているのだと解釈されたりもするのです。(一般的には、「あ」は吐く息、「うん」は吸う息を示し、これで「あらゆる現象のはじめと終わりを意味する」とされている) 続きを読む 特定のイメージを「音」としてシンボル化!言葉の摩訶不思議学
聖なるイメージと結びついてきた、“形”としてのシンボルなどもあります。それは主に、多角形といわれるような、いろいろな形にも見ることができます。こちらは「音」ではなく「図形」ですが、これなども宇宙の「巨視的構造」と絡めて考えると面白いことがわかります。
すなわち、昔からヒトは「五角形」「六角形」の図形を、神秘的・超越的なものとして、あるいは防御の形として、好んで用いてきました。星型や五芒星、六芒星も同様です。それらはいまでも、幾つかの国の国旗の中にも見ることができます。お守り(護符)としても、もっとも有名な形です。 続きを読む 特定のイメージを「形」としてシンボル化!言葉の摩訶不思議学