以下、ケサパランパサランについて、これまで巷で抱かれてきたイメージを最大公約数的にまとめてみることにしよう。
ケサパランパサラン(以下、ケサラン)は、主に東北地方の伝説や伝承に出てくる、白くフワフワ(フサフサ)した毛状の物体である。生きているかどうかはともかく、それにおしろいを掛けておくと、いつしか大きくなったり、数が増えることもあるといわれる。 続きを読む ケサランパサラン!速習プチ講座
以下、ケサパランパサランについて、これまで巷で抱かれてきたイメージを最大公約数的にまとめてみることにしよう。
ケサパランパサラン(以下、ケサラン)は、主に東北地方の伝説や伝承に出てくる、白くフワフワ(フサフサ)した毛状の物体である。生きているかどうかはともかく、それにおしろいを掛けておくと、いつしか大きくなったり、数が増えることもあるといわれる。 続きを読む ケサランパサラン!速習プチ講座
本ブログは、そんな摩訶不思議なケサランパサランにスポットをあてて、これをいろいろな角度から取り上げていこうと思う。まずは、その世間一般のイメージがどんなものなのか、そんなことも簡単に紹介していきたい。(もちろん、これは知る人ぞ知る、世間一般のイメージということ)
そのためには、過去(この20数年の間)にケサランパサランについて取り上げた雑誌や新聞の記事をできるだけ収集し、その部分を(なるべく)全文引用しつつ、当時のケサランパサランのイメージを振り返ってみようと思う。 続きを読む 知る人ぞ知る、知らぬ人ぞ知らぬ摩訶不思議なケサランパサラン
それは山を歩いているときに道端に落ちているかもしれないし、あるいはビルの屋上にいるときに空からふわふわと舞い降りてくるかもしれない。それはあなたに幸運をもたらす天からの使者だともいえよう。
それを捕まえて大事に育てれば、あなたは幸福行きの切符を手に入れたようなもの。でも、それはなかなか見つからない。なかなか手にも入らない。その名は、誰も知らないのに強烈な存在感を放つ名前、ケサランパサラン… 続きを読む 持ち主に幸運をもたらす不思議な毛玉とは?ケサランパサラン
このケサランという代物のことを、「ケサラン伝説」からではなく、過去に放映されたテレビ番組を通じて知ったという方も意外と多いのではないだろうか?
もうかなり前になるが、昭和52年のこと、NHKが「ケサランの正体の謎」をめぐって、その姿や生態(?)をテレビで放映したことがある。その反響は大きく、しばらくすると、民放のいくつかのテレビ番組も追うようにして、このケサランの姿とその不思議な生態とを、あらためてお茶の間の前に披露したりもした。 続きを読む 伝説上の存在に、生物学的な側面が?ケサランパサラン
「哺乳類の体毛をもつ毛玉だと?」「そんなものが、白粉を食べて(吸収して?)大きく成長するっていうのか?」「分裂もするっていうことは、そうやって子孫を残すってこと?」「じゃ、やっぱり生物? 哺乳類の体毛をもつ毛玉状の生物? そんなの聞いたことないや!」「うーん、哺乳類の体毛をもった毛玉で、これが成長して子まで生むという、そんな生き物が本当にいるのか?」
れいの番組を見ていた人たちは、こうした疑問や驚きの念が頭をよぎっていたかもしれない。けっきょく、正体はよくわからずじまいで、あとには謎だけが残されたという感じだったのだ。 続きを読む 宇宙から飛来した、謎の生命体か?ケサランパサラン
『グレムリン』という映画があった。架空の生物であるモグワイという不思議な生きものとそれに振り回される人間たちを描いたSFホラー&コメディだったと記憶している。
モグワイは可愛い縫いぐるみの愛玩動物のようにも見え、人間にもよくなついているのだが、ひとたびその扱いを誤ると、取り返しのつかない大変なことになってしまうのだ。 続きを読む ケサランを飼うにあたっての3つの掟とは?ケサランパサラン
このように正体はよくわからないが、それでも、ケサランは幸運のシンボルとされてきたもの。もし、どこかでそれを見つけたなら、ぜひとも捕まえたい。そして、できることなら桐の箱の中に収め、長いこと大切に保管したい。
おっと、そのときに白粉を振りかけておくことをお忘れなく。うまくいけば、数年の後には、それが大きく成長していたり、子供ケサランが幾つも出来上がっているのを観察できるかもしれない。その数に応じて、幸せも多く舞いこんでくるのだ。 続きを読む もしケサランを見つけたら、どうするか?ケサランパサラン
ともかく、このような形で、ケサランを育てていると(実態は、ただ保管しているだけなのだが)、幸運に恵まれる機会が増してくる。伝説はそう伝える。それは、ある日突然に大きな幸運を授かるという形のこともあるという。たとえば、宝くじに大当たりして、思いがけず大金が舞い込んできた、といったぐあいに。
しかし、幸運のタネは突然にやってくるだけではない。徐々に、ジワジワと高まりゆく幸せもあるだろう。 続きを読む ケサランは夢をはぐくむ、うつわかな!ケサランパサラン
ケサランに強く魅かれた御婦人がいた。西君枝さんが、その人である。西さんは、今から25年ほど前に、『ケサランパサラン日記』(草風社)〈今は絶版〉を書いた人で、その本は今でもケサラン・ファンの間で根強い人気を保っている。
本の内容は、西さんが自宅の庭先で偶然に発見したケサランを大事に飼育しつつ、その成長観察日記を綴っていくというスタイルで、ページの隅々にまでケサランに対する強い愛情がにじみ出ている。 続きを読む ケサランの第一人者・西君枝さん!ケサランパサラン
かくいう筆者も、実はもうかれこれ20年ほど前のことだが、西さんを自宅まで訪ねたことがある。もちろん、西さん所蔵のケサランを見せてもらうためだ。そこでは大小数十個のケサランが、昔からの慣わしどおりに桐の箱の中に収められ、白粉を振りかけられていた。西さんが所蔵するケサランは、哺乳類の体毛をもつ、いわゆる毛玉ケサランではなく、植物の綿毛状のケサランであった。
前述のように、ケサランには大きく3つの種類(というか分類)があるのだ。一つは、例の動物の体毛状の「動物性ケサラン」、そして、西さんも飼育していた綿毛状の「植物性ケサラン」、それから丸くて硬い「鉱物性ケサラン」という3つの種類である。 続きを読む ケサランに白粉と愛情をふり注ぐ!ケサランパサラン
帰宅した後さっそく、頂いたビワのつぼみから子供ケサランがピンセットで摘み出され、それは顕微鏡の台にはりつけにされることになった。そこに西さんのような愛情はなく、多少は申しわけない気持ちにもなった。
ともかくまずは顕微鏡で観察。しかし何も反応は見られない。そこで何か刺激を与えてみようと、まず水を垂らしてみた。やはり何もない。そこでこんどは、圧電素子によって、子供ケサランに放電を掛けてみたりもした。まったく反応なし。 続きを読む 顕微鏡にかけられたケサランパサラン
井上靖著『しろばんば』(新潮社)という小説のなかに、ケサパサと思しき(あるいは似つかわしい)生き物(虫)のことが出てくる。その虫は、小説のタイトルでもある「しろばんば」とよばれており、冒頭にその虫がどんな様子であるのかその概観も出てくる(逆にいうと、虫そのものは、この冒頭1ページにしか出てこない)。以下に、その部分を抜粋しておく。
その頃、と言っても大正四、五年のことで、いまから四十年前のことだが、夕方になると、決まって村の子供たちは口々に“しろばんば、しろばんば”と叫びながら、家の前の街道をあっちに走ったり、こっちに走ったりしながら、夕闇のたちこめ始めた空間を綿屑でも舞っているように浮遊している白い小さい生きものを追いかけて遊んだ。 続きを読む しろばんばは、ケサパサの虫タイプなのか?