本題へ入る前に、月の潮汐力がどのくらい強力なのか、寄り道してみましょう。
まずはモン・サン=ミッシェル修道院があるフランスのサン・マロ湾。
潮の干満差が15mもあったことから満潮時には海に浮かぶ岩の小さな島に修道院が建設されました。
干潮になると自然に表れる陸橋によって修道院へ行くことができますが、大潮になると沖合18kmまで引いていた潮が一気に押し寄せてくるため、多くの巡礼者が潮に飲まれて亡くなったそうです。 続きを読む 月の潮汐力が見せる世界の絶景
本題へ入る前に、月の潮汐力がどのくらい強力なのか、寄り道してみましょう。
まずはモン・サン=ミッシェル修道院があるフランスのサン・マロ湾。
潮の干満差が15mもあったことから満潮時には海に浮かぶ岩の小さな島に修道院が建設されました。
干潮になると自然に表れる陸橋によって修道院へ行くことができますが、大潮になると沖合18kmまで引いていた潮が一気に押し寄せてくるため、多くの巡礼者が潮に飲まれて亡くなったそうです。 続きを読む 月の潮汐力が見せる世界の絶景
話を戻して。
前項で紹介した元兵庫県警黒木氏の調査結果だけを見れば、満月の夜はドライバーになんらかの興奮作用を与えていると言うこともできます。
ただし、それが満月による潮汐力とどのような相互作用があるのか不明ですね。
では、犯罪についてはどうでしょう?
こちらも古い事実ですが、イギリス南部のサセックス州警察はブライトンやホープといった海沿いの都市で、満月の夜になると泥酔者が攻撃的になるという事実を確認、満月の夜は警備を強固にした方がいい、と発表しました。 続きを読む イギリスの州警察は満月の夜に警戒を促した
「満月の夜に何かが起きる」擁護派が合理的根拠として信じているのが月の潮汐力。
地球の潮の満引きにこれだけ影響があるのだから、身体の約75%以上が水分の人間になんらかの影響があるのは当然、という理屈ですね。
その潮汐力がどのように精神作用を及ぼすか関連づけられないところが弱点ですが。
では、この潮汐力を「満月の夜に何かが起きる」懐疑派はどのように見ているのでしょうか?
満引きは人間のレベルから見れば満月の時は大きいように見えるが、海水全体の量から見れば極小レベル。 続きを読む 満月の夜迷信に対する懐疑派の強烈なパンチ
「満月の夜に何かが起きる」が迷信であるか否か、その前に「錯誤相関」について話をしましょう。
錯誤相関とは、相関しないデータに相関性があると思い込んでしまう現象のことです。
これは相関性があるという情報が予めインプットされると起きやすくなります。
たとえばアジアのとある都市へ旅行に出かけるとします。
その都市の評判は日本国内であまり評判が良くありません。 続きを読む 誰にでも起きる可能性を持つ「錯誤相関」
満月の夜における錯誤相関の続きです。
とある警察署の署員の1人は満月の夜になると必ず忙しくなる、と信じています。
かつて満月の夜に大変忙しい思いをしたことがあり、以後、満月の夜になると忙しさを実感できた時があったからでしょう。
この署員に錯誤相関を当てはめてみます。
①満月の夜に出動が多かった。
②満月でもたいして忙しくなかった。 続きを読む 先入観を持つ人ほど錯誤相関に陥りやすい
迷信は錯誤相関を起こす先入観を生み出します。
冒頭に紹介した魔女狩りはその典型でしょう。
魔女なんていない、と思っていたのに当時の権力者、キリスト教の牧師が「街中におらず人里離れてひっそりと暮らし、黒猫を飼っていたら魔女の疑いあり」と喧伝すれば、それが先入観となります。
そして実際に人里離れ、ひっそりと暮らしていた女性が黒猫を飼っていたら錯誤相関を生み出し、その女性が魔女であるという過大評価を下してしまいます。 続きを読む 錯誤相関を起こす前に立ち止まって考える勇気
インターネットの「でっちあげニュース」は時として専門ニュースサイトのヘッドラインを飾ってしまうことがあります。
なぜそのようなことが起きるのでしょうか?
現在、ネットニュースはスピードが最優先されます。
たとえばアメリカ大統領選挙が焦点になっている時、その話題でトピックスがあれば早い掲載ほど収益が上がる仕組みになっています。
しかしトピックスであるほど公式発表ではなく個別取材のウェイトが高くなります。 続きを読む インターネット内を1人歩きする「でっちあげニュース」
「でっちあげニュース」がニュースサイトに取り上げられ、情報が一気に世界中を駆け巡ると読者にも錯誤相関が生まれます。
信頼性のあるニュースサイトという先入観、さらにオバマ氏の大統領を望む人であればニュースソースを確かめる前に「本当だったら嬉しい」という希望的憶測が生まれ、自分の仮説や信念を正当化する情報ばかり集めてしまう傾向を示す確証バイアスが起こります。
「でっちあげニュース」のソース元となるサイトは、でっちあげニュースはあくまで風刺や冗談であり、パロディサイトなので責任はなく、事実の判断は読者にあると公言しています。 続きを読む 周囲に惑わされることなく自分で信じられる行動を
『マーフィーの法則』を知っていますか?
聞いたことがある人も多いでしょう。
90年代には世界的にも流行りました。
元々は1940年代、アメリカ空軍のエンジニアをしていたマーフィーの言葉から始まったものです。
『いくつかの方法があって、1つが悲惨な結果に終わる方法であるとき、人はそれを選ぶ』 続きを読む マーフィーの法則って何?
本当に失敗に法則はあるのでしょうか?
必ず成功する法則がないように、必ず失敗する法則もありません。
いくら確率が低くても、成功する確率が0ではない限り、可能性はあるはずです。
じゃんけんだっていくら弱い人でも、ずっと負け続けることがないのと同じです。
しかし、マーフィーの法則には『あるある』と思える事例が多くあり、実際に経験のある法則もあるでしょう。 続きを読む 信じる?信じない?マーフィーの法則
大事な物をなくしてしまって、探すけれど見つからない。
マーフィーの法則では『探し物は最後に見つかる』のだそうです。
確かに、最初に探したけれど見つからず、一周してまた探したときに見つかったりする、ということもあります。
また、こんな所にはないだろう、と思っていた所で見つかることも。
そういった点で、最後に見つかることがあるのです。 続きを読む 探し物は見つからない?マーフィーの法則
嫌煙者にとって、タバコの煙は嫌なものです。
喫茶店や飲み屋、街中など、禁煙席が増えたとは言え、それでも煙は漂っています。
マーフィーの法則にも、煙に関するものもあります。
『タバコ、バーベキュー、あるいはキャンプファイヤーの煙は、煙に敏感な人の顔に向かって漂う傾向がある』
確かに、と思う人も多いのではないでしょうか。 続きを読む タバコの煙は嫌煙者の元に流れる?マーフィーの法則