「迷信トリビア」カテゴリーアーカイブ

迷信は今も世の中を我が物顔で闊歩する

迷信・・一般的に信じられている、あるいは言葉として残っていて認知度が高いけれど合理的な根拠の薄い事象のことですね。

英語圏やフランス語圏ではsuperstition、イタリア語圏ではsupaerstizione、ドイツ語ではAberglaude、ロシア語ではсуеверный、もちろんアラビア語にもポルトガル語にもギリシャ語にもあります。

つまり迷信は人類共通の事象。

ただし迷信は最初から迷信だったわけではなく、むしろ人々の生活に欠かせない知恵であったと同時に社会の混乱を招く風潮でもありました。 続きを読む 迷信は今も世の中を我が物顔で闊歩する

猫と天気予報の迷信

Q:猫が顔を洗う時、耳の後ろに前足を回したら雨が降る、これ迷信?

愛らしい仕草とマイペースな行動で最近は人気沸騰中の猫たち。

猫には迷信がいくつもありますが、これは日本だけでなく世界中の迷信となっています。

この事象、単純に猫が顔を洗った時に雨が降る確率の統計が取れていないだけで、現段階では猫を飼っている人が個人的に限定された猫から統計を取ることしか、解明できません。

巷で信じられているのが、低気圧になると湿気の影響で毛が重たくなるのでグルーミングする、という説。 続きを読む 猫と天気予報の迷信

世界各地で異なる黒猫の迷信

Q:黒猫が前をよぎったら不吉、これ迷信?

猫からもうひとつ、迷信の話題です。

もちろん黒猫がよぎったぐらいで不吉になることはなく、迷信ですね。

ただし、これはヨーロッパ中世の迷信であり、本来、日本では闇夜でも目がよく見えることから魔除けや商売繁盛の福を招く猫として重宝されてきました。

招き猫も三毛だけでなく黒猫がいるのはそのためです。

江戸時代には黒猫を飼うと結核が治るという迷信もあったほど福を招く存在でしたが、その黒猫が懐かず前を素通りするとは「よっぽど運が悪い」と言われ始めたことが、上記のような迷信につながったと思われます。 続きを読む 世界各地で異なる黒猫の迷信

社会的情勢の不安が生み出す迷信

ドイツでは「クリスマスに黒猫の夢を見たら翌年、重い病気にかかる」、イタリアでは「黒猫が病に伏せる人のベッドで横になったら絶対にその病人は死ぬ」などの不吉な迷信があります。

14世紀、中世ヨーロッパでは黒死病が流行り、全ヨーロッパの1/3から2/3がペストにかかって亡くなったと言われています。

黒死病の難を逃れた人々は社会的不安に襲われましたが、その不安解消の格好の餌食となったのが魔女狩り。

魔女という存在そのものが迷信(あくまでも呪術師としての魔女であり、現実的に「魔女」と呼ぶに相応しい女性は除くとして)なのに、それを当時は合理的な根拠がないにも関わらず信じきった人たちがいたわけですね。 続きを読む 社会的情勢の不安が生み出す迷信

絵本から始まった日本各地に残る猫の不思議な迷信

前述したドイツやイタリアの猫に関する不吉な迷信、じつは日本各地にも残っているのです。

猫が死人のそばに寄ると死人が立ち上がったり踊り出したり、という迷信は徳島や広島、津軽地方など全国的にあり、死人に猫が魂を入れるという迷信は秋田や栃木、磐城地方に多く伝わっています。

猫と死人が迷信になったのは江戸時代移行のこと。

ただし、猫が妖怪に化ける猫又伝説は平安時代からあるので、猫又伝説が迷信の元になっていることは容易に想像できます。 続きを読む 絵本から始まった日本各地に残る猫の不思議な迷信

猫だってタンパク質や脂質が必要だ!

猫の迷信、猫又のエピソードまで発展するともはや都市伝説になってしまいますが、猫又を想像させる事象は実際にあったのではないかと想像されています。

たとえば猫又の別称、化け猫といえば行灯(あんどん)の油を舐めることで有名ですね。

江戸時代、行灯の油といえばイワシを始めとする安価な魚から取れる魚油。

当時は現在のようなキャットフードなんてもちろんありませんから、猫の餌といえば人間の残り物の炭水化物ばかり。

これでは猫も脂質やタンパク質が足りず栄養失調になってしまいます。 続きを読む 猫だってタンパク質や脂質が必要だ!

ナマズと地震の迷信

Q:ナマズが騒ぎ出すのは地震の予兆、これ迷信?

もちろん迷信です。

ナマズと地震の関係は日本書紀まで遡ることができるため、そのルーツは判明しませんが、地下には巨大なナマズがいて、それが暴れると地震が起きるというのが迷信の根拠。

現在は大陸プレートの沈み込みが地震を引き起こすと判明していますが、しかしナマズは微弱電流を探知することから地震時に発生する電場の変化によって動きを発生させるのではないか、という研究が実際に行われていました。

ナマズは視力が弱いため、肌に開いている小さな穴が電場を感じるセンサーになっています。 続きを読む ナマズと地震の迷信

気が強い女は丙午生まれとは限らない!

Q:丙午(ひのえうま)に生まれた女性は男を喰う、気の強い女、これ迷信?

猫やナマズの迷信ばかりだったので人間の迷信に戻しましょう。

いや、別に猫やナマズが迷信を作ったのではなく、それらに関する迷信も所詮は人間が作ったのですが。

それはともかく。

丙午に生まれた女性は男を喰う気の強い女、という迷信を聞いたことがあるでしょう。

しかし、これはまったくの迷信。 続きを読む 気が強い女は丙午生まれとは限らない!

火と真南が重なっていかにも熱い丙午

丙午に生まれた女性の迷信で、干支なら12年周期では?と思った人に、なぜ丙午が忌み嫌われるか説明しましょう。

確かに干支だけであれば12年周期。

この干支は元をたどると中国の暦に行きつき、この暦が木・火・土・金・水の五行と組み合わせられたことによって陰陽五行説が生まれました。

詳しくは陰陽五行説を参考にしてくださいね。

五行と12干支を掛け合わせるとちょうど60年になります。 続きを読む 火と真南が重なっていかにも熱い丙午

八百屋お七が丙午の証拠はどこにもない

実話を元にして井原西鶴が脚色した「恋草からげし八百屋物語」は「好色五人女」の第4巻に収納されています。

元になった実話は八百屋お七の放火。

ここで誤解が結構生まれていて、天和の大火を生み出したのが八百屋お七という話がいくつか見られますが、八百屋お七は天和の大火で家を焼かれた被害者です。

当時16歳だったお七は避難場所の駒込吉祥寺で寺小姓の小野川吉三郎と出会い、吉三郎がお七の指に刺さったトゲを抜いたことから2人はフォーリン・ラブ。

その後、八百屋が再建されたので2人は離れ離れになりますが、なんとか親の目をかいくぐって2人は逢瀬を重ねます。 続きを読む 八百屋お七が丙午の証拠はどこにもない

うなぎと梅干しの食べ合わせ迷信の真実

Q:うなぎと梅干しは一緒に食べてはいけない、これ迷信?

食べ合わせは古くからいろいろと伝えられていますが、その中には明らかに迷信も含まれています。

うなぎと梅干しの食べ合わせ、正解は迷信です。

一緒に食べても何の問題もありません。

梅干しに多く含まれるクエン酸とうなぎに含まれるビタミンB1はともに疲労回復に効果を持っており、また梅干しは胃酸の分泌を促すのでうなぎの脂肪分を溶かし、消化を助けてくれます。 続きを読む うなぎと梅干しの食べ合わせ迷信の真実

食べ合わせの迷信って本当?

Q:ビールとスイカは一緒に食べてはいけない、これ迷信?

うなぎと梅干しの迷信が出たところで、他の食べ合わせについても紹介しましょう。

夏のバーベキューや海の家で見られそうな食べ合わせですが、さてこれは迷信でしょうか?

迷信と答えた人は間違い。

夏場、この食べ合わせをする人は水分をたっぷり取るようにしてください。

どちらも水分じゃないか?と疑問を抱くのは当然ですが、どちらも利尿作用があります。 続きを読む 食べ合わせの迷信って本当?