招き猫の美術館なんて、瀬戸の「招き猫ミュージアム」ぐらいなものだろう、と思っていたら、意外と日本各地にあるんですね。
たとえば岡山市にある「招き猫美術館」。
開館は古く1994年となっています。
緑に包まれた小高い丘にあり、センスを感じさせる外観で、館内は歴史あるものから美術館オリジナルまで、さまざまな招き猫が展示されています。
この美術館の特徴は素材で分けているので、とても理解しやすいこと。
木、焼物、石、紙と招き猫に使われたすべての素材別になっているので、産地のことまで知ることができます。
焼物や石はポピュラーな存在、紙も豊岡町の張り子技術が使われて全国区の招き猫となっていますが、木材を使った招き猫はほとんど流通していません。
それだけに木材を使った招き猫は歴史を知る上でも貴重な存在でしょう。
尾道ではアーティストの園山春二さんがイーハトーヴ(宮沢賢治の造語で心象世界にある理想郷という意味ですね)を作り続けていますが、園山さんはここの古民家を利用して「招き猫美術館in尾道」を開設しています。
展示されているのは園山さんがコレクションした招き猫約1,500体。
なかにはすっかり色あせた歴史の長そうな九谷の招き猫や高さ50cmほどの巨大な陶器製の招き猫もあり、見応え充分。
ちなみにこの美術館の2階には、園山さんが飼っている2代目小梅ちゃんという猫が鎮座しています。
本当の招き猫ですね。