猫にまつわることわざはいくつもあります。
『猫を被る』というのは『本当の自分を隠して大人しく見せる』という意味です。
猫は本来、獰猛な動物です。
可愛い顔をして、ねずみやせみなど、狩りをして獲物を捕らえます。爪も隠していますし。
それに最強の肉食動物、ライオンも、トラもネコ科です。
ライオンも子供の頃は猫と似て可愛いのですが、大人になると狩猟を始め、獰猛な部分が出てきます。
猫にもそういう部分が少なからずあるのかもしれません。
獰猛な部分を隠して可愛い部分が表に出てきているから、そのように言われるようになった、という説があります。
ただ、それは一つの説で、もう一つ説があります。
藁などで編んだ大きなむしろのことを『ねこだ』と言います。
本性を隠すときにねこだを被っていたことから、『ねこだをかぶる』が『猫をかぶる』になったという説もあります。
どちらの語源が正しいのかは、はっきりしていません。
ただ、猫が好きな私たちは後者の方を推したいです。
猫がそんなに表裏あるようには思えませんから。